八重樫ゆい「Stance」

2024.7.13 - 8.25

Opening reception : 7.13 Sat 14:00 - 18:00
夏季休業 : 8.11 Sun - 8.20 Tue

夏期休廊 2024.8.12(日)-20(火)

「Stance」はMISAKO & ROSENで開催される八重樫ゆいの4度目の個展です。これまでの個展を通じて展開されたのは、じっくりと作品に目を向ける人々の「見る」という経験を更新することでした。それを踏まえて本展には、メタ的な質があります。本展がこれまでの展示との関係で提示するものは、八重樫による個々の絵画が提示するものと等しいのです。素材の多様性──繊細であろうとなかろうと、いつもの見慣れた色調──は乱され、移行は小さな規模で起こり、意味は示唆され保留されます。下層に塗られたほとんど正方形の輝くオレンジ、ソリッド性とリキッド性を同時に示唆する青い透明、単色として塗られた褪せたグレイの背後から顔をのぞかせる斑点だらけの肌理を湛えた思いがけない青、一連のズレた重なり──八重樫の絵画の展示には、身を乗り出すに値する親密性があります。考えること、見ることを惜しまない、十分な好奇心に衝き動かされる人々を、それは掴んで離さないのです。

八重樫の近年の個展とグループ展には「Naked Name」(デロシア、ニューヨーク、2024年、グループ展)、「池崎拓也、マグナス・マキシーン、水上愛美、リン・ウッド・ターナー、八重樫ゆい」(ローレン・ギトレン、ニューヨーク、2024年、グループ展)、「Nichinichi-So」(i8、レイキャビック、2023年、個展)、「ガラスの器と静物画 – 山野アンダーソン陽子と18人の画家」(広島市現代美術館【巡回展:東京オペラシティアートギャラリー、東京ほか】2023-2024年、グループ展)、「View from here, an occurrence」(ラムダラムダラムダ、プリシュティナ、コソボ、2022年、個展)などがあります。