ダーン・ファンゴールデン「Made in Tokyo」
2014年4月27日(日) - 6月1日(日)
(ゴールデンウィーク中の休廊:4月29日、5月3日~6日)
オープニングレセプション(サンデーブランチ)4月27日(日)13:00-16:00
協力:オランダ王国大使館、モンドリアン基金
このたびMISAKO & ROSENではダーン・ファンゴールデンの個展「Made in Tokyo」を開催いたします。
ファンゴールデンは1936年オランダのロッテルダム生まれ。現在は同国のスヒーダムに在住しています。
GEM(デン・ハーグ、2014)、WIELS(ブリュッセル、2012)、ジュネーヴ近現代美術館(2009)、カムデン・アーツ・センター(ロンドン、2008)、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(ロッテルダム、2006)、デン・ハーグ市美術館(2001)、ル・コンソルティ アム現代美術センター(ディジョン、1996)、アムステルダム市立美術館(1991)など、これまで数多くの個展が開催され高い評価を得ています。
また、1999年の第48回ヴェネチア・ビエンナーレでは、オランダ館において同国の代表作家として個展を開催しました。今回の発表は、1964年に新橋の内科画廊で開催して以来、日本国内では二度目の個展となります。
1963年から64年にかけて、ファンゴールデンは東京に滞在して作品を制作しました。
それより前に、白と黒の絵具のみで描かれた表現主義的な抽象画によって彼は既にオランダで高い評価を得ていましたが、1964年に東京からスヒーダムへと送った手紙の中で彼自身が書いているように、オランダと日本は「まったく違う」世界でした。
この環境の変化が彼の実践に新しい展開をもたらし、質の高い丹念さに裏付けられた希有な作品群が生み出されたのです。
入念な検討と瞑想的なプロセスを通じて、日本の服やデパートの包装紙の模様を起点として絵画の形式を探求するシリーズでした。それは、アートを既存の物事の中に見出すという点において、根本的な意味で創造的な試みだったと言えるでしょう。
このシリーズを出発点として、彼はこのような取り組みを人生を通じて続けることになります。
絵画はもちろん、写真(とりわけ、出生前から18歳まで、娘のダイアナの様子を日々の暮らしや海外への旅の中で撮影しつづけた連作「Youth is an Art」で知られています)、ファウンド・オブジェクト、映画、コラージュ、そして最近ではデジタルな手法による版画まで、様々な媒体を駆使しながら、彼はみずからが見出したものを表現してきました。
今回の展覧会は、内科画廊での個展から50年ぶりにファンゴールデンの作品が日本で展示される機会です。それは1960年代の東京の視覚文化に根ざした物語を、自己言及的な方法によってさらに深化させるものです。「Made in Tokyo」展は、「ダブルプリント」と題された最近のコラージュのシリーズ(自身の初期と後期の作品のイメージをデジタルな手法で組み合わせたもの)、彼が東京で過ごした時期と関連する写真や案内状や定期刊行物やその他の資料、そ して花柄の模様が描かれた 1964年の絵画作品「Untitled (Tokyo)」などで構成されます。
本展覧会に合わせ、書籍「Made in Tokyo」がMISAKO & ROSENから発刊されます。本書には、彼の最初の東京滞在に関連する未公開の画像(新たに見つかったもの)、そしてアンドリュー・マークル(東京在住の評論家)によるテキストが収録される予定です。
また、アーティストの奈良美智氏をお招きし、「ダーン・ファンゴールデンとオランダ」についてのレクチャーを駐日オランダ王国大使館にて開催いたします。
本展覧会は、モンドリアン基金およびオランダ王国大使館からの助成により実現に至りました。
この機会にどうぞご高覧下さい。
─ レクチャー
奈良美智氏による「ダーン・ファンゴールデンとオランダ」
日時:2014年4月25日 開場:19:00 開始:19:30
場所:駐日オランダ王国大使館 オランダ大使公邸
定員制 gallery@misakoandrosen.jpまでお問い合わせ下さい。
お席の予約が満席となりましたので、受付を終了させていただきました。
展覧会をぜひご覧下さい。
─ 刊行物
「Made in Tokyo」ダーン・ファンゴールデン日本初の書籍
展覧会会期中に完成予定 発行:MISAKO & ROSEN