茂木綾子「ノマド村」

2013年7月28日(日) - 8月25日(日) ※夏期休廊 8月12日 - 16日

オープニングレセプション(サンデーブランチ)7月28日(日) 13:00-16:00
※オープニング当日は日曜の通常営業時間通り17時までとなっております。

MISAKO & ROSENでは7月28日(日)~8月25日(日)茂木綾子「ノマド村」展を開催いたします。

茂木綾子は1969年北海道生まれ。主な展覧会に2012年大分県国東半島アートプロジェクト(アートプロジェクト)、2010年「Beyond Beyond」MISAKO & ROSEN、東京(個展)などがあります。
2007年には代表的な映画作品「島の色静かな声」にて東京国際映画祭、ナチュラルTFF部門に参加しています。1992年にキャノン写真新世紀展にて荒木賞を受賞後、単身ドイツのミュンヘンに渡ります。その後、ドイツ、スイスと移動しながら映画作品や写真作品を手がけてきました。

現在、兵庫県の淡路島を拠点にしている「ノマド村」は、2006年にスイスのラコルビエルを拠点に、夫でインディペンデント映像作家のヴェルナー・ペンツェルと共に立ち上げた「Laboratoire Village Nomade」から始まりました。2009年より淡路島に拠点を移し制作活動をしています。

展覧会のタイトル通り、「ノマド村」とは茂木自身が制作の拠点にしている場所です。淡路島の農村集落の廃校を改装した場所で、写真や映像制作に加え、この場所で茂木は家族と共に生活をしています。保険室や職員室を改装し、リビングや週末カフェを併設した「ノマド村」には人々が集います。様々な人の創造に開けた場所であり、「ノマド村」そのものが茂木とヴェルナーが手がけたアート作品のようなのです。
茂木の写真作品の描写は常に自身のライフスタイルと関連を持ち、記録写真とは違った生活の経過が見て取れます。ただ単純な風景の美しさの描写ではなく、むしろ見えるはずのない空気感の美しさが映し出されています。茂木の写真にしか映らない空気があるかもしれません。
別々に撮影された作品を同じ画面に張り合わせる方法は、繋がりがない場面同士が物語として繋がっていく映像作品の手法ともリンクしています。
ノマド村に移住してからの初の個展となります。

赤々舎より、写真集「旅する木/Travelling tree」が、8月末に出版される予定です。「ノマド村」以前の12年間に渡るヨーロッパ暮らしの中で撮りためた写真を、長い時間をかけて選び構成されています。