八重樫ゆい「初夏と習慣」

2012年6月24日(日) - 7月22日(日)

オープニングレセプション(サンデーブランチ)6月24日(日) 13:00-16:00
※オープニング当日は日曜の通常営業時間通り17時までとなっております。

この度MISAKO & ROSENでは、八重樫ゆいの個展を開催いたします。
2010年のグループ展につづき、弊廊では初個展となります。

八重樫ゆいは1985年千葉県生まれ。
2009年造形大学造形学部美術学科絵画科専攻修了後、同大学院研究科美術研究領域修了。
現在は埼玉を拠点に制作活動を行っています。

主な展覧会に「Truth – 貧しき時代のアート」(2009年 hiromiyoshii、東京)、アーティスト末永史尚キュレイションによる「SSS – Expanded Paintings」(2010年 MISAKO & ROSEN,東京)、「冬の旅」(2012年 シェーン・キャンベルギャラリー、シカゴ)があります。

八重樫の絵画にはきちんと整理された順序によって生じる美しさがあります。抽象絵画の一歩をたどるのではなく、抽象とは違ったとらえかたで絵画を制作しています。それは、モチーフに隠されたヒントをたよりにありのままでもあり、単なる再現でもない「システム」を描くというところに焦点があてられています。八重樫の絵画のモチーフのひとつに、布生地などにみられるパターンがあります。ヒントとなったモチーフをどのような方法で描くのかを生み出すのが重要なのです。つまりは実際には別の方法で完成している絵画ではない物を、絵画に置き換える作業を試みることになります。キャンバスを貼る、絵の具を選ぶ、どの道具で描くかなど絵画を完成させる上で必要なプロセスひとつひとつの確認作業に焦点が当たっているとも言えるでしょう。

また形を必要としないパターン(模様)、そして制作プロセスにおいて、絵画全体のバランスに焦点があたってしまう曲線をなくした描写を小さい画面の中で表現します。 最初に決めたプロセス(絵の具をのせる順番などの行程)を元に淡々と描くといった制作は、毎日の習慣としてアーティストの中に根付いているのです。

この機会にどうぞご高覧ください。