茂木綾子/森本美絵
2007年3月24日(土)~ 4月22日(日)
オープニングレセプション 2007年3月24日(土) 17:00~20:00
MISAKO & ROSENでは3月24日より4月22日まで二人のアーティストによる写真展を開催いたします。写真というジャンルが現代美術の枠組みで重要な位置を獲得した現在、様々な方法で表現されてきました。今回取り上げる二人の女性アーティスト茂木綾子と森本美絵は1990年代より活動を始め、現在多様な分野でフィーチャーされています。
茂木綾子は1969年北海道生まれ。1992年にキャノン写真新世紀展にて荒木賞を受賞。1997年ドイツミュンヘンに渡る。2006年よりスイスのラコルビエルを拠点に制作活動を行う。また現地にて「Laboratoire Village Nomade」アートプロジェクトの企画も手がける。
近年は、映画・映像作品のプロジェクトを行っており2002年製作の「風にきく」はスイスニョン国際ドキュメンタリー映画際にて特別賞を受賞する他、ミュンヘン国際ドキュメンタリー映画際、台湾国際ドキュメンタリー映画際に出品しています。現在西表島にて、次回作「島の色静かな声」を製作中。2008年公開予定。2006年には雑誌コヨーテにて「caravan lost」を連載しました。
茂木綾子の作品は主に日常の中の非日常といったような実際の対象をとらえながらも実態のないような雰囲気が表現されています。詩写真とも言えるような絶妙な描写が静かに流れる場面のようにも見えます。活発に燃えているであろう火を描写した作品でさえ静かな瞬間に見えるのです。
本展覧会では拠点にしているスイスで撮影した写真作品を10点から12点出展いたします。
森本美絵は1974年岡山県生まれ。現在は東京にて製作活動を行う。雑誌等に数々の写真作品を提供する他、勢力的に展覧会活動を行っています。
また人物を撮影することに定評があり、主な刊行物に「STUDIO PORTRAIT奈良美智の制作風景」(2003年美術出版社)を始め「cheeky/木村カエラ写真集」(2007年ロッキング・オン 刊)があります。
また2007年3月より上野の森美術館で開催される「VOCA展2007年」に出展いたします。
森本美絵の作品は対象が抽象化された状態で出現します。本展覧会で出展する車を撮影した作品は、車という対象が森本の目線の中で抽象化され様々な形で描写されています。何の変哲もない家や風景を描写した作品には物を捕らえているというよりもその場にあって見えて来た模様のような感覚を捕らえているよにも思えます。本展覧会では風景と車を描写した作品を10点ほど展示いたします。
この機会にどうぞご高覧ください。