持塚三樹「イト」

2007年8月27日~9月23日

MISAKO & ROSENでは、8月27日より9月23日まで持塚三樹「イト」展を開催いたします。 持塚三樹は1974年静岡県生まれ。現在も静岡県を拠点に制作活動をしています。
1999年常葉学園短期大学美術デザイン科卒業。それ以降現在まで静岡県にて絵画制作を続けてきました。

持塚の作品は目には見えないのに存在する記憶や空気といったものを絵画を通して表現しています。実際の物を観て描くということはなく、記憶や意識を頼りに絵画を完成させてゆきます。

それは「イメージのコラージュ」または「記憶のコラージュ」とも言えるでしょう。何層にもイメージを重ね完成された絵画はまったく観た事のない未知の世界が広がっています。
また絵画制作を幼年期より続けて来たという持塚の作品には絵画が持つ強い普遍性を感じさせます。

今回の個展では、朝昼夜をテーマに作品を展開して行きます。どこからどこまでが朝で昼で夜なのか、無意識のうちに過ぎてゆく一日の雰囲気を表現して行きます。また展覧会タイトルにもなっている「イト」とは「意図」いう意味でもあり「糸」や「異と」など多数の意味を含むことから、「イト」とは何のイトか?と問う様に抽象化してつけられました。
この機会にどうぞご高覧下さい。

僕は何かを見ながら描くことはほとんどない。
今までの記憶、感情、思考、出来事、夢、感触 ・・・すべてを
無意識の中の記憶として描き表すことにしている
いわば記憶のコラージュである。
だから、図鑑や雑誌、モティーフ、モデルを見て描き写すことはまず無い。
記憶と動く自分を頼りに絵が作られていく。
色や形のつながりから絵ができていく、過程は覚えていないことが多いのです。

2007年7月 持塚三樹