竹崎和征/マヤ・ヒュイット「experience – from Tokyo from London」

2007年10月5日~11月4日

MISAKO & ROSENでは、10月5日より11月4日まで竹崎和征とマヤ・ヒュイットによる「experience – from Tokyo from London」展を開催いたします。
育った環境も国も違う二人のアーティストによる「experience – from Tokyo from London」展は、日常の経験から発生する出来事をドローイングやペインティグといったビジュアルを通して交換する展覧会です。
竹崎和征は1976年高知県生まれ。1999年高知大学教育学部を卒業後、東京に拠点を移し現在も制作活動を行っています。
言葉では現せないような微妙なニュアンスを持った記憶の中の風景を抽象的な技法を用いて表現します。絵画であるはずの作品にも関わらず、ドローイング、ペインティング、彫刻といったジャンルの境がまったくない構造で出来ています。またドローイングがもつ儚くて普遍的な要素をペインティングに加えているのも特徴のひとつです。よく出てくる風景画は彼の生きて来た土地、もしくは生きている場所の息づかいや湿度を描いたようにも感じられます。今回は新作のペインティングとドローイングを発表いたします。
マヤ・ヒュイットは1981年イギリスのロンドン生まれ。2004年ブライトン大学絵画科を卒業。現在もロンドンを拠点に制作活動を行っています。2003年には交換留学生として名古屋芸術大学に6ヶ月間在籍していました。今年始めに好評を博したMISAKO & ROSENでの個展に続き、今年11月にロンドンのRUN Galleryにて個展を開催予定です。
マヤ・ヒュイットは、人間の葛藤を鮮明な描写を通して表現するペインターです。日常的な要素を混ぜ合わせながら我々が気づきもしない人間の表情を浮き彫りにします。半分想像の世界であるはずの描写は単純にファンタジーと括ってしまうにはあまりにも小さすぎるのかもしれません。近年はスケールに重点おいたインスタレーションを制作しています。ギャラリーの壁一面をペインティングで埋め尽くすインスタレーションは強烈なインパクトを残すと同時に、抽象化された人間社会の現れでもあります。今回は新作ドローイングとペインティングを主に発表いたします。

今回はコラボレーションという観点から竹崎和征とマヤ・ヒュイットによるの共同作品も登場します。竹崎とヒュイットは昨年東京にて初めて会いました。同じペインターということもあり交流が始まり、今回のプロジェクトが実現しました。「from Tokyo from London」とあるように遠く離れた東京とロンドンからお互いの経験を背負ってここ東京にて展覧会を完成させて行きます。
本展覧会は、MISAKO & ROSENでシリーズとなった二人展の第三回目の展覧会にあたります。
同じ問題意識を共有するアーティスト間のオープンで持続的な国際的ダイアログを提示することを目的としています。
この機会のどうぞご高覧下さい。